Breath Passage2008 〜呼吸の流れ〜

副題は、「変わらないもの、それは変わろうとする意志」*1
一番の目的はダンスの田中泯さん。以前「メゾン・ド・ヒミコ」で卑弥呼役をされているのを観てから、ずっとお会いしたかった。それが、まさかつくばで叶おうとは!

プログラムは第1部、第2部とも「即興」の2文字。舞台上には下手にピアノ、上手にコントラバス。中央に朝礼で使うような木の台が1つ。その手前にぽっかり空いている空間。
4人で即興?となると、即興音楽の上にダンス?ベースとピアノ、サックスの組み合わせから、ジャズなのかな?とかいろいろ妄想しながら、開演。
サックス奏者が入場、おもむろに木の台で胡座をかいたかと思えば、そのままAの音。チューニングのような雰囲気から徐々に音が高低を変えて絶え間なく流れていく。循環呼吸!
その後、コントラバス奏者が現れて、いわゆるコントラバスの音を鳴らしたかと思えば、パーカッシヴに弓と胴を使う。ピアノ奏者は位置についたかと思えば、椅子で床を叩く!ふと気づけば暗い舞台を上手からすうっと田中泯が歩いている。
音楽とか、その音色を表現する言葉とか、そういうものが全く通用しない。4人の「表現」としか言いようがない。そんな舞台が全編を通して繰り広げられていました。

今まで聴いてきた音楽は、いつも言葉で形容出来る/しているのだけど、そんな言語化は無駄だといわんばかりの表現ばかりで、本当に面白かった。抽象的な表現は時に不安定で居心地が悪いけれど、今回の舞台はその不安定さに身を委ねて気持ちよくなれた。

仕事上がりで疲れもあって、第1部は寝てしまった(!)のが本当に悔やまれる・・・。

*1:詳しくはこちら